大型映像とは
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事務局長note
2005年9月20日(火)
GSTA2005ボストン2日目  毛利館長、分科会のパネラーに 
 日本科学未来館 「ジオ・コスモス」を紹介

 この日は午後のProfessional Development Sessionsに日本科学未来館の毛利衛館長がパネラーとして登壇した。テーマは「Science on the Giant Screen」(大型映像での科学)。パネラーには、大型映像業界きっての大物プロデュサー3人が登場。まずトニー・マイヤー氏(IMAX)、グレッグ・マクギルバレー氏、サム・サマヘィ氏。次に科学者として毛利衛氏とマリーヌシィ氏。司会はGSTA会長でリバティ・サイエンスセンター館長のエミリン・コスター氏が務めた。


セッションの主な内容は以下の通り。

1.トニー・マイヤー氏
 IMAX作品で常に心がけていることは、観客に「探求・発見」させることである。映画から自分で探求して色々な発見をさせることが大事である。トニー自身、IMAX作品を見て、「地球が丸いこと」に対する探究・発見をした。(本当に地球は丸いのだ、と再確認もした)この「探求・発見」がサイエンス教育の根本にあると考える。
2.グレッグ・マクギルバレー氏
 教育映画のスペシャリストとしての意見として、大型映像は政府や教育機関からの反応がとても良い。やはりハリウッド映画と比べてエンターテイメント性には欠けるかもしれないが、人々が大型映像を本当に必要としていると思う。これからも各界からの高評価を保つ必要がある。
3.サム・サマヘィ氏
大型映像では、いかにして観客をサイエンスの世界に引き入れるかが重要である。
4.毛利衛氏
 毛利氏が宇宙飛行士になった当初、スペースシャトル・チャレンジャーの事故により、宇宙飛行が当初の予定より2年間も遅れた。その2年間の待機期間中にIMAX作品の「Dream is alive」を何回も見て励まされた。まずはここに並んで座っているトニー・マイヤー氏(Dream is aliveプロデュサー)に心より感謝申し上げたい。
 まず、サイエンスとはリアリティー(現実性)とイマジネーション(想像性)の結婚みたいなものである。そして、デジタル技術と大型映像技術により、ジオ・コスモスという子供が誕生した。(ジオ・コスモスについての説明は省きます)新しい技術が生まれ、それが最終的には科学教育に繋がる。ジオ・コスモスはその例の一つである。
5.マリーヌシィ氏
 学術的に大型映像を分析した結果報告。
6.質問
 宗教的な事柄を含む映画について、子供に対する影響とサイエンスとしての考えを、大型映像関係者はどう考えて行くべきか?
アメリカ人にとってはデリケートな問題が提起された。毛利氏以外の全員は、抽象的な言葉を並べて回答を避ける。(アメリカでは宗教を教育に含んではいけない。)毛利氏は、宗教は「信じること」であり、サイエンスは「証明すること」であるので、全く異なるものであるので、別物として考えた方が良いと科学者の視点でコメント。
 近年、科学者としての就職先が減少しているが、大型映像によりサイエンスに興味を持った子供達が将来、職が見つからないことに対する意見。
科学者になることだけがサイエンスに従事する者の勤めではない。興味を持つことが何よりも大事であり、その興味から地球環境問題や社会問題などを個人レベルで考えられたら良いと思う。
 
制作途中の作品を次々にプレゼンしていく「フィルム・イン・プログレス」が早朝8時からNEAで開かれた。本日から移動は地下鉄がメイン。ボストンは全米で最も早く地下鉄が敷設され100年以上の歴史がある。車両は路面電車そのもので都電がそのまま地下を走っているような格好だ。1ドル25セントでだいたいOK。4路線が東西南北をほとんどカバーしている。ホテルのあるアーリントンからNEAまで地下鉄で15分ほど。息せき切って会場に駆けつけるも、定刻になっても皆なロビーでコーヒー片手に情報交換に夢中だ。やや!ここにも異変が、いつもはデカいクッキーやマフイン、ベーグルが食べてケレとばかり山のように置いてあるのだが、今年はコーヒーだけ。筆者にとってあれば食べてしまう性格だけに健康にはイイ環境だ。

制作中の作品15本プレゼン

さていよいよフイルム・イン・プログレスがIMAX3Dシアターで始まった。今年、紹介された作品は15本、例年に比べると若干、少ないようだ。IMAXからは「ディープ・ シー(Deep Sea 3D)」トニー・マイヤーがプレゼンしたが、サントリーのオリジナル「ブルー・オアシス(Into the Deep)」の発展系のような作品で、本来のIMAXカメラで3Dという重装備の本格作品というところか。2006春の公開予定。  
そしてもう1本は「ハリーポッター・炎のゴブレット」言わずとして知れたこの11月から公開のハリウッドDMR作品。中身はいつも通りハラハラ、ドキドキ、CG多用でよりスピードアップ、家族で楽しめる総合娯楽作品、ただ難を言えば子役が大きくなりすぎてますよ。

 マクギルブレィからは「ギリシャ」「水の惑星」「沼沢地・湿地」と手堅いドキュメンタリーものが紹介された。「WetLands・湿地」は今回、巨大ハリケーン「カトリーナ」に襲われたルイジアナの湿地帯が紹介されている。撮影隊もあやうく被災しそうになったようだ。ブエナビスタからは火星探査の「Roving Mars」が来年1月にリリースされる。グラフィクフィルムは「オルカ」「トルネード・アレィ」の2本、シャチの生態と竜巻追っかけモノでテーマに新鮮味はないが、これからいい画が撮れるかどうか、どちらも2D版。

 その他、期待が持てそうなのがツール・ド・フランスの自転車レースを扱った「Wiredto Win」空撮も素晴らしく迫力満点。それと世界中の「カーウボーイ」をドキュメントした「Ride with Cowboys」も面白そうだ。そして去年のJSTCでプロジェクター上映した

 韓国の「天馬の夢」が「Legend of the White Horse」の題名でシメックスからLF版が紹介された。13分30秒ながら3DでオールCGの画像はゲームの世界に飛び込んだような高精細な世界を構築している。その他には「ビッグ・ウエーブ・ハンター」「ドルフィン3D」「ソニックビジョン」「ワンダーオブザグレートレィク」が紹介された。1時間半にわたって制作中の作品を見たが大型映像界も「ネタぎれ」感が強かった。

Film in Progress 制作途中の作品
  • BIG WAVE HUNTERS (wt)
  • DEEP SEA 3D
  • DOLPHINS 3D (wt)
  • GREECE: SECRETS OF THE PAST (wt)
  • HARRY POTTER AND THE GOBLET OF FIRE THE IMAX EXPERIENCE
  • LEGEND OF THE WHITE HORSE
  • ORCA: KILLER WHALES (wt)
  • RIDE WITH COWBOYS (wt)
  • ROVING MARS (wt)
  • SONICVISION
  • TORNADO ALLEY (wt)
  • WATER PLANET (wt)
  • WATLANDS (wt)
  • WIRED TO WIN (wt)
  • WONDERS OF THE GREAT LAKES (wt)


企画中の作品は23本

 10時からはフィルム・イン・ディベロップメント(企画中の作品)23本が紹介された。2〜3年後の完成を目指して企画中および制作中の作品が中心で、SK Filmsの「万里の長城」は中国の3つの科学館がスポンサードしている。2007年完成予定。世界中で大ヒットした「Bugs」の第2弾「Bugs2」も進行中。マグギルブレィからは「アルプス」「ザトウクジラ」「宇宙旅行」。IMAXは「Crocs & Sharks 3D」ジャイアントフイルムの「アイス・エイジ」その他にもなつかしいクロノスのUも企画されている。

Film in Development 企画中の作品
  • Alps :Giants of Nature(WT)
  • Animalopolis
  • Ansel adams(WT)
  • Arabia(WT)
  • The Ark of the covenan(WT)
  • Beyond the Great Wall(WT)
  • Bugs2(WT)
  • CARRIERS (wt)
  • CELLWARS (wt)
  • CHRONOS II (wt)
  • CROCS & SHARKS 3D
  • DINOSAURS (wt)
  • EARTH IMPACT (wt)
  • EVERGLADES 3D (wt)
  • GREAT WHITE 3D (wt)
  • HUMPBACK WHALES (wt)
  • THE ICE AGE (wt)
  • THE MAGIC TALE (wt)
  • MUMMIES (wt)
  • PATAGONIA: SOUTH AMERICA’S UNTAMED WILDERNESS (wt)
  • SPACE JOIRNEY (wt)
  • STEPHEN HAWKING’S BEYOND THE HORIZON
  • SURFARI 3D


 また、この日は昼食をとりながら「GSTAのこれからー業界発展のために」と題する全体会議がパークプラザホテル「インペリアルボールルーム」で2時近くまで行われ、懸案となっているGSTAとLFCAの合併問題の報告と方向性、決定事項が公表された。(詳細は3日目の報告に付加する)

 そしてこの日の締めくくりはダウンタウンからバスで30分郊外に行ったところある巨大家具ショップにあるジョーダンIMAXシアターでトム・ハンクスが監督した「ウォーキング・オン・ザ・ムーン」3Dのプレミアム試写が行われた。この作品、トム・ハンクスの宇宙モノということで広大な宇宙空間を行くスペース・シャトルの映像から月面着陸と勝手に映像展開を想像していたら見事に裏切られました。歴代宇宙飛行士のインタビューと月面歩行の妙にルアルすぎる再現ドラマで、丁度、この直前にNASAが月に再び人を送り込むことを発表したタイミングだったので米国人は無邪気に喜んでました。

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