2001年9月25日(火) 『 ・
GSTA2001シカゴで開催9/20-9/25 ・
商業館の地盤沈下で大型映像停滞期 ・3Dブームも終焉、コンテンツ不足響く ・ディズニー本格参入表明』 |
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大型映像の年次大会GSTA2001(Giant Screen Theater
Association)が9月20日〜25日の6日間、シカゴ科学産業博物館とネイビーピア・アイマックスシアターを会場に開催された。 9月11日に世界貿易センタービルが同時多発テロで倒壊するという非常事態の中、米国の団結を象徴するかのように星条旗が街中にあふれ、やや緊張した雰囲気で大会が進行した。 この1年間、大型映像をとりまく環境は厳しさをましており、市場拡大の象徴だったシネコン+1のアイマックス3Dシアターも慢性的なコンテンツ不足や高額な維持費から4つのシネマチエーンが破綻するなど、急ブレーキがかかっている。新作フィルムも12本が公開されたが3Dフイルムは1本しかなく3Dブームも終焉をむかえたようだ。その中でジェームス・キャメロン監督が深海を舞台にしたドキュメンタリーを、あのタイタニックのディカプリオをひっぱりだして製作を開始したり、ディズニーのアニメ「美女と野獣」大型映像版に58館の上映予約が集まるなどコンテンツ重視の傾向が定着してきた。 なお、今年のベストフィルムは「シャクルトンの南極探検」が受賞した。

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2割以上がキャンセル
最終の参加登録者を事務局では31カ国670名と発表していた。当初の参加予定者が約9百名を見込んでいただけに、テロの影響は甚大である。日本からもいつもより少ない19名の参加に留まった。
試写会場となったシカゴ科学産業博物館はダウンタウンからバスで30分、ミシガン湖のほとりにある北米を代表する科学館で実物のUボートやボーイング727の実機の展示で有名。試写会場は急傾斜342席のオムニマックスシアターで後列中央ではフラットスクリーンに近い画角が得られる。
もうひとつの会場のネイビーピアは、ミシガン湖に突きでた市民の憩いの場でクラシカルな遊園地やこども博物館があり平日でもスクールバスを連ねてこども達が訪れている。この中の商業施設部分に425席のアイマックス3Dシアターがありエンターテイメント系の作品を通常上映している。
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新作試写「ヒューマンボディ」「アメージング・ケイブ」に高い評価
新作試写は2日間で12本、他に短編3本が特別上映された。従来は1日に3〜4本の試写であったがアイマックス作品を1日6本見るのはかなりヘビー。尺も年々長くなる傾向にあり体力、気力勝負のマラソン試写となった。今回は「ローリング・ストーンズ」以来の音楽ライブ作品「オール・アクセス」「インシンク・ライブより大きく」が発表された。2本とも商業館向けのエンターテイメント作品で「オール・アクセス」はサンタナ、スティング、BBキングなどの大御所からザ・ルーツ、モビーといった最近の人気アーティストのパフォーマンスがIMAXで堪能できる。「インシンク」は全米レコードセールスNo1のユニット。シルバードームでのライブを完全収録。機動性に乏しいアイマックスカメラを縦横無尽に移動させビデオ並のカット割を実現している。科学館、博物館向けの作品では「ヒューマン・ボディ」がおもしろい。BBC(英国国営放送)の人気科学ドキュメンタリーシリーズをディスカバリーチャネルのスタッフが巨大スクリーンに再現している。人間の一日の体内活動をアイマックスカメラの特撮とCGで見せていく。今までにない視覚体験を実感できる。
そして「エベレスト」を初め極地探検シリーズで定評のあるマクギリブレイ・フリーマン・フイルムの「アメージング・ケイブ」が秀逸。未踏の大洞窟、地底湖、氷河の中などに二人の女性科学者が挑む。大型映像ならではの迫力満点の空撮と息をのむ極限の映像は、定番ながら飽きさせない。そして欧米で先行上映され話題を独占しているのが「シャックルトンの南極探検」。南極横断には失敗するが、極地で2年間生き延びほば全員が生還するという究極のザバイバルストーリーを貴重な資料映像と再現映像でドキュメンタリー風に仕上げている
このほかに動物ものとして家族で楽しめる「ベアーズ」(熊物語)。ドラマ仕立ての「パンダ・アドベンチャー」。ウィーンにあるスペイン式乗馬学校をテーマにした「マジェステッイク・ホワイト・ホース」。そして環境問題を提起している「ロストワールド・生命のバランス」。フランス制作の「オリジン・オブ・ライフ」(生命の起源)。アイマックス版グランブルーの「オーシャン・メン」。そして唯一の3Dフィルム「ホーンテッド・キャッスル」はライド映像の巨匠・ベンスタッセン監督の作品で完全商業館向け。全体の傾向としては科学館、博物館向けの2D作品が主流で教育映画に回帰してきている。
■待たれる3D「スペースステーション」
22日のフイルム・イン・プログレスでは制作中の作品が19本紹介された。昨年は29本出されており、ここにも黄色信号の灯っている業界情勢が反映されている。なお、ここで紹介されたからといって確実に作品に仕上がる程、大型映像の制作は甘いものではない。欧米の制作スタイルはスポンサーを募りながらの方式の為、途中で消えていった作品も多い。
この中で印象にのこったのはヒューストン科学館が制作している「キリマンジャロ」。アフリカ大陸最高峰が火山であったことや、熱帯のサバンナから山頂の氷河まで科学的視点で見事に解剖している。そして「ストレート・アップ」サブタイトルにAdventure
in Vertical
Flightとあるように垂直降下のオンパレード、この中で小型ヘリから50万ボルトの送電線に補修作業員が乗り移り、作業する様は圧巻。ビックフレームならではの画づくりに徹している。3D作品は4本、国際宇宙ステーション建設をテーマにした「スペースステーション」はトニーマイヤーがプロデュース。アイマックス、NASA、ロッキードの強力スタッフで手堅い布陣。来春、完成予定が「ボクサー」。これも4年越しの作品で当初のクレイアニメを思わせる娯楽作品からCG製作の過程を公開する科学的味付けに変わっている。

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トレードショーにアイカム出展
23日のトレードショウはハイヤット・リージェンシー・ホテルの特別会場に40社が出展。正午すぎから深夜12時までの開催時間に関係者のホットな商談がくりひろげられた。
日本からも制作プロダクションの(株)アイカムが初めて参加した。同社の医学関係の資料映像と撮影技術をアイマックスの大型映像制作関係者にアピールすることが狙いで、顕微鏡撮影のデモテープに注目が集まっていた。
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葵プロモーション「クロサワ」の企画発表
一方、企画段階の作品を公開するフィルム・イン・デベロップメントでは、葵プロモーションが黒沢 明監督をテーマにした「Akira
Kurosawa at the
MAX」の企画を発表した。
世界のクロサワの知名度は映画関係者には絶大で、ハリウッドの大御所、コッポラ、ルーカス、スピルバーグも絶賛する、クロサワの人物像と作品をミックスさせたドキュメンタリーで「七人の侍」をアイマックスのスクリーンで是非みたいものだ。
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ディズニー大型映像に本格進出
24日、ディズニースタジオはGSTA参加のシアター130名をシカゴから車で1時間のリーガル・アイマックスシアターに招待し「美女と野獣」の特別試写会を行った。冒頭、ディズニー側から今後の大型映像に対する基本姿勢が発表され本格進出の意向が示された。「ファンタジア2000」「美女と野獣」につづくアニメ第3弾として「ライオン・キング」の大型映像版のテストピースが披露された。さらに実写では、スケボー、MBX、モトクロスなどのパフォーマンス系スポーツを集大成した「UltimateX」、アメリカ人の大好きな野生馬を扱った「Young
Black
Stallion」の一部が公開され、テレビで人気の「アニマル・キングダム」シリーズのビッグ・フレーム版が登場することも示唆した。そして「美女と野獣」はメリハリのあるダイナミックな映像とデジタルの音響が効果的で35mm版にはない迫力が感じられる作品に仕上がっている。子どもより若い女性向けに最適。
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ベストフィルムは「シャクルトン」
22日ネイビーピア・グランド・ボールルームで2001年のMACアヴードが発表された。
冒頭、アイマィクス作品の今年の殿堂入りはシアターの投票の結果「ツー・フライ」に決定した。そして「シャクルトンの南極探検」がベストフィルムとベストカメラマン賞を受賞、ベストサウンドに「オールアクセス」等がえらばれた。
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2003年はオークランド
来年のGSTAはカナダ・トロント。注目の2003年はニュージイランドのオークランドに決定した。2003年には日本もノミネートされてただけに残念な結果となった。2004はモントリオールと発表された。
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