大型映像とは
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JSTC2004 大会報告
JSTC2004メルシャン品川アイマックスシアター大会開催
2004/11/15〜16日   新作試写16本に210名参加  
最新技術セミナー「オリンパスのデジタル動画システム」に高い感心


日本大型映像協会が主催するJSTC2004(Japan Space Theater Convention 2004)が11月15〜16日の両日、メルシャン品川アイマックスシアターで開催された。JSTCも今年で19回目を記録し来年は記念すべき20回大会となる。会場のメルシャン品川アイマックスシアターは一昨年の開館年にJSTCを開催しているが、この間の品川地区の発展はめざましく、昨年10月には新幹線駅も開業し駅前には高層ビルが林立し新たな東京の顔となっている。シアターが入っている品川プリンスホテルも来年には水族館や室内型ジェットコースターが新設され一大アミューズメントホテルに変身中である。今回は全国のシアター、配給、製作関係者210名が参加した。このうちシアターが26館72名、配給、製作関係者が138名となっている。ことしの新作試写会はリメイク版も併せて16本が上映され、昨年の7本に較べると見応えのある2日間となった。唯一の国産作「ROBOT〜夢のアストロボーイへ〜」の解説にはゼネラルプロデューサーを務めた宇宙飛行士/日本科学未来館館長の毛利 衛氏も駆けつけ、自らの宇宙体験と大型映像の感動的なエピソードを披露した。
■新作試写は16本 

今年の新作試写は本編が16本と昨年の7本に較べると倍以上の上映本数となった。このうち3D作品は5本、「NASCAR」はアメリカで最も人気のあるモータースポーツの内側まで入り込める作品。昨年、上映した製作途中の予告編では味わえなかった迫力とスピード感を3D映像にうまくまとめている。日本ではあまりなじみのないない「NASCAR」だが全米中を転戦していくシステムやメカニックを含めた完璧なサポート体制にビッグビジネスになりえた秘密がかいまみることができる。とにかくIMAXの巨大スクリーンに映し出される会場の俯瞰の画だけでも一見の価値がある。「オーシャン ワンダーランド」はフィルムではなくHDCAM(ハイビジョンカメラ)で撮影された映像を最新のデジタル技術を用いてIMAX版3D作品に仕上げている。そのため従来のIMAXの海中ものに比べて、カメラの機動性を生かした新鮮なショットが随所にいかされており観るものの期待を裏切らない。BBCの35mmの映像を編集した「ディープ・ブルー」が国内でロングランヒットしたように、本来の大型映像の醍醐味である骨太の自然ドキュメンタリー作品への回帰の新たな可能性を模索する作品といえる。

「レインフォーレスト アドベンチャーBUGS」3Dは昆虫の生態を巨大スクリーンに想像を超える緻密さで描き出している。同じ地上に住むわれわれ人間にとって、エイリアンともおもえる異型の生き物「昆虫」のダイナミックでエネルギッシュな活動を「アゲハチョウ」と「カマキリ」の一生を通して描き出している。過去のIMAX作品ではフランスのジィオドが制作した「ウェイビング・アント」や「マンティス」などの昆虫ものがあったが、より進化した撮影技術を駆使した今回の「BUGS」は今まで誰も見たことがことがなかった世界を活写している。
ともすると怪作になりがちな作風を「はな」のナレーションがほんわか癒しの世界へと誘因してくれる。そして話題の「ポーラー・エクスプレス」の25分ほどの短縮版も本邦初公開され、通常35mmバージョンを70mm15Pにブローアップしなおかつ3Dという究極の映像に仕上がっている。それも35mmと同時公開というIMAX DMRの本領が発揮された形だ。作品自体は絵本を思わせるCGIで全編はつくられており、モーション・キャプチャーをより発展させたパフォーマンス・キャプチャーという技法で制作されている。監督がロバート・ゼメキスで名優トム・ハンクスが吹き替えを含めて5役を演じている。品川だけのIMAX3Dバージョンは映像関係者にとって見逃せない作品といえる。つぎに大豊作の2D作品だが、グラフィクフィルムの「大自然の驚異FORCES OF NATURE」が2004年の「災い」の年に呼応したダイムリーな作品。モンセラート島の火山噴火から、揺れ動くトルコの活断層、有名なアメリカ中西部のトルネードの凄まじさまで、ニュースフィルムを随所に織り交ぜながら観るものを最後までひきつけて離さない構成はさすがである。今年、一年を振り返ると日本でもたび重なる台風の上陸、集中豪雨、浅間山の噴火、中越地震などFORCES OF NATUREの威力をまざまざと見せられて年だけに皆に観てもらいたい作品だ。
つぎに久々の日本の作品「ROBPT〜夢のアストロボーイへ〜」は日本科学未来館、IMAGICA FORCE、D&Dピクチャーズ、ソニーピクチャーズの4社共同制作で公営館が直接、制作に乗り出した初めてのケースである。総合プロデューサーを務め、自らも出演している日本科学未来館毛利 衛館長が「宇宙飛行士に選ばれた直後にチャレンジャー事故があり何時スペースシャトルが再開されるかわからない不安の中で『ドリーム・イズ・アライブ』を50回以上観ることで宇宙への夢を持続させることができた」ことを披露した。
そしてROBOTの制作にあたっては日本が世界をリードしているといわれている「ヒト型ロボット」の可能性と夢を可能な限り探求してみたと結んでいる。鉄腕アトムも効果的に登場しアニメーションと実写の融合が違和感なくなされている。特にCG部分の完成度は高く国産作品としては出色である。こどもだけでなく大人でも十分に楽しめる作品になっている。また今回、初めてプロジェクター上映ながら韓国で制作されたフルCG作品「天馬の夢」が参考上映され、完成度の高いCG技術に感心が集まっていた。

上映作品は次の通り。
15日 ○スパースピードウェイ・リメイク版(シネマジャパン)○ダイノトピア(D&Dピクチャーズ)○3D迷宮事件・カラーコード版(さらい)○NASCAR(アイマックアスジャパン)○バイキング(D&D)○オーシャンワンダーランド(さらい)○天馬の夢(ダイナモピクチャーズ)○パルス:ストンプオデッセイ・短縮版(シネマジャパン)○オーシャンオアシス・短縮版(シネマジャパン)○アドベンチャーアニメーション(さらい)
16日 ○百獣の王者・ライオンROAR(さらい)○セイクレッド・プラネット(ブエナビスタ)○大自然の驚異FORCES OF NATURE(さらい)○ロボット〜夢のアストロボーイへ〜(D&D)○レインフォーレスト アドベンチャーBUGS(D&D)○ポーラー・エクスプレス(アイマックスジャパン)
■情報交換会「クラブeX」に116名参加」
恒例の情報交換会は15日、午後6時30分から品川プリンスホテル「クラブeX」で開催され、関係者116名が参加した。会場中央のプラズマディスプレィにはIMAX映像のダイジェストが流され場の雰囲気を盛り上げる中、挨拶に起った品川プリンスホテルの渡辺幸弘取締役総支配人が「一昨年のIMAXシアター開場の年にJSTCを行い、こうしてまた全国の関係者の皆様にご参集いただきまして大変に光栄です。当施設も昨年の新幹線駅の品川開業いらい好成績を続けております。来年には施設内に水族館や室内型のジェットコースターなども新設され、よりエンターティンメント性の高いアミューズメント施設として生まれ変わります。
その中でIMAXシアターは修学旅行生の誘致など一定の役割を果たしており今後とも運営に力を入れていきたい。」と結んだ。つづいて理事長の秋月治水氏(中部電力浜岡原子力館館長)が2期目を迎えて「この一年業界をとりまく環境はいぜんとして厳しいものがあります。その後GSTA副会長のエミリン・コスター氏が来年に控えた2005年の大阪大会の開催概要を紹介し参加者の積極的誘致を行った。中〆を来年のGSTA開催地、サントリーミュージアム[天保山]の浜本和男シアター部長が行い、2時間にわたる情報交換会が閉会となった。皆で力を合わせてこの難局を乗り切りたい」と抱負を語り、つづいて乾杯を鈴木事務局長の発声でおこなわれパーティに移った。
■トレードショーは4社に減少

配給・制作関係者にとっては年1回のユーザーに対するアピールの場、トレードショウも今年は4社の出展に留まった。アイマックスジャパンのブースでは最新のNASCARのメイキング映像や話題のポーラーエクスプレスの原作本を並べて続々登場する大型作品のプロモーションに余念がない。D&Dは4本の新作中心に豊富な作品群をバナーやポップを飾り付け派手にアピールしていた。初参加のネットアドバンスは小学館の子会社でe図鑑を出品、科学館や博物館に最適の学習システムを提案していた。そしてクセノンランプのウシオ電機が豪華景品付きアンケートで来場者を集めていた。
■GSTA2005上映会はサントリーミュージアム、会議はハイアットリージェンシー大阪で
JSTC2004に合わせて来日した次期GSTA会長のエメリン・コスター氏(米国リバティ・サイエンスセンターCEO)は16日、会場で来年9月に迫ったGSTA2005に関する詳細を発表した。会期は9月26日〜30日、実質の会議、セミナー、新作試写会、トレードショーは27日〜29日に開催される。試写会場はサントリーミュージアム[天保山]で、会議やトレードショー、表彰式はハイアットリージェンシー大阪で行われる。また1970年の大阪万博から35周年を記念してジャパンディ的なイベントも計画されている。世界中から450名が参加予定。地元日本からのできるだけ多くの参加を求めている。
■「最新技術セミナー」は800万画素超高精細映像システムを解説
今年の技術セミナーはオリンパスの800万画素超高精細デジタル動画システムを取り上げた。セミナーは2日間の試写が終了した16日の午後3時40分からにもかかわらず、会場のアイマックスシアターには100名ほどの参加者が集まり、このシステムに対する感心の高さが伺えた。解説をIS事業PJ企画グループの長嶋康雄氏が行い、カメラ、レコーダー、表示システム、編集システムについて説明し、IMAX並の高精細な映像を取り込めるデジタルならではの技術の一端を披露した。改良型の800万画素高精細デジタル動画カメラは、スタジオ、ホール、屋外ロケにも活用できる小型軽量化とバッテリー駆動に成功している。またカメラとレコーダー間を光接続することで1Km以上の電送を可能とし、機動性が向上している。さらにHDDレコーダーの即時再生が可能になり、撮影現場での映像確認が容易になっている。出力装置には自動画像補正装置「Vision Plex」を再生し800万画素対応機器を入力から出力まで一貫接続することにより、編集作業の時間短縮と同時に、撮影から投影まで800万画素動画のダイナミックな映像をその場で確認、体感することができる。今後は演劇・シネマなどの娯楽映画、イベント・ショールームなどの業務用分野で、大型スクリーンによる臨場感あふれる映像を提供するとしている。とにかくIMAXサイズのデジタル化が緒についたことは間違いないようで、これからプロジェクターを含めた高性能化、小型化、低価格化とまだまだ越えなくてはならないハードルはつづくが目が離せない状況であることは間違いない。
■16日総会で役員枠拡大、賛助会員から理事4人選出
第9期通常総会では役員人事で理事枠の拡大が図られ、新たに賛助会員から4人の理事が選出された。これで理事10人となり正会員、賛助会員が協力して協会運営にあたることになった。つづいて次期JSTC2005に関して候補地に関して、本年同様、利便性の高い品での開催が検討されたが、緊急提案として次期GSTAが大阪で開催されることから共同開催の可能性を再度検討する案がだされ12月中旬までに結論を出すことで承認された。
新役員は次の通り
□ 理事長:秋月治水(中部電力浜岡原子力館)
□理事:浜本和男(サントリーミュージアム[天保山])
□理事:松永明久(西海パールシーセンター)
□理事:齋藤敏行(さいたま市宇宙劇場)
□理事:渡辺治彦(メルシャン品川アイマックスシアター)
□理事:柳沢和良(メルシャン軽井沢アイマックスシアター)
□理事:橋場敏見(電通テック)
□理事:三浦 健(アイマックスジャパン)
□理事:楠見忠司(さらい)
□理事:中田貢平(D&Dピクチャーズ)
□事務局長:鈴木広幸
■JSTC2005は大阪
JSTC2005は大阪サントリーミュージアムで9月27〜29日に開催されることが正式決定した。


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